信じたいもの作りの価値は揺らぐ時代もある

結論: AI時代に「信じたいものを作る力」が重要だとしても、その価値観は必ずしも普遍的ではなく、短期の摩擦や関係コスト、現実的な質の担保という壁に直面しやすい。

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観測

・Naruさんは「AIで正解がすぐ取れる時代ほど、人は信じたい物語に依存しやすい」と指摘し、嘘が真実よりも反応しやすいと述べている。 ・また、レコメンドが反応量を増幅し、正誤の指摘だけでは混乱が止まらないことを強調している。 ・AI活用が進むと、正解そのものの市場価値は下がり、逆に誤情報や刺激的なものが価値を持つという循環論も挙げている。

前提

  • 人は正しい情報より信じたい物語に強く反応するという心理的前提。
  • レコメンドはユーザー反応を最大化する仕組みである。
  • AIが「正解情報」を低コストで提供できる時代背景。
  • 情報の正誤指摘だけでは信念形成を変えられないという実感的制約。
  • 価値ある創作物(物語)を作れる人が評価される社会動向。
  • 情報環境の加速度的な変化に伴う混乱と不安。

盲点と反証

  • 本当に「信じたいものを作る力」が社会的評価の主軸になるのかは、需給バランスや業界別に大きく異なる可能性がある。例えば、科学や医療分野では「信じたい物語」より「正確な知識」を重視する文化が根強い。
  • AIによる正解取得の速さを前提にしても、その正確さの担保・解釈の複雑さは残るため、単純に正解が価値を失う保証はない。むしろ「正確な中立的情報の提供」を求める層は増えている。
  • 「嘘は反応を集めやすい」との指摘は短期的には真だが、長期的なブランド価値や信頼関係の維持には逆効果になりやすい。信じたい物語が内部矛盾を生み、社会的離反を招くリスクが大きい。
  • レコメンドが反応量を増幅する点は正しいが、近年は「信頼性」や「エビデンス重視」といった評価軸を組み込む試みも増えている。単純な刺激優先ではなく質と量の両立をめざす動きが出てきている。
  • AI時代における情報価値の希少性については、市場の二極化やニーズの細分化が進むため、「信じたいもの」「正解」の価値観が共存しやすいともいえる。これらを単純に対立させるのは単純化のリスクがある。

別ルート

私は、AI時代でも「信じたいものを作る力」よりも「信頼され続ける知見や実績を持つ力」に焦点を当てるべきだと思う。理由は以下。

  • 短期的な反応量ではなく、時間をかけて築く信頼が長期価値を生む。
  • 「正解を速く得る」ことと「正しい解釈・適用をする」ことは別で、後者に専門性・洞察力が必要。
  • 社会的摩擦や関係コストを減らすためには、誠実に向き合う姿勢や透明性を重視することが結果的に高評価になる。

逆に、もしあなたが短期的なバズや反応獲得を狙い、「信じたいものの作成者」という立ち位置を選ぶなら、次のリスクに備えつつ動くべき。

  • 反発や炎上による精神的・関係的コスト。
  • 持続可能な価値の欠如で信頼性が揺らぎやすいこと。
  • プラットフォームのアルゴリズム変更による評価の不安定性。

実践

  1. 自分の領域で「正解情報」や「実績」を積極的に示し、信頼の基盤を作る。
  2. 反応を高める情報発信も試すが、「嘘や誇張」を避ける。
  3. 反発や否定的反応が来たときの対応方針を事前に準備し、感情的対立を避ける。
  4. AIツールを活用して正確かつ分かりやすい情報提供を心がける。
  5. 「信じたいもの」と「真実」の微妙な差を説明し、受け手が自律的に判断できる場を提供する。
  6. 長期的視点でブランドや人間関係を育てることを優先し、一過性の話題性だけに依存しない。
  7. 同じテーマでも異なる価値観を許容し、多様な選択肢を提示する柔軟性を持つ。

AI時代は確かに「信じたい物語」のニーズが増す面もあるけれど、価値の総取りは難しい。信頼と持続可能性をバランス良く設計しないと「信じたいもの作り」は短命かつ高コストな選択肢になりやすい。だからこそ、社会や顧客の多様性を見据え、信頼性と感情訴求の両立を目指す別ルートも現実解として検討すべきでしょう。

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