パターンが先に立つ私の制作
反復パターンが私の根本的な制作軸であると確信している一方で、今回の案件は「2週間の納期」と「輸送時の破損リスク/共同作業の調整負荷」という現実的な制約が大きいため、短期的には意図的にパターンを抑えて省工程・堅牢性優先の方向を選ぶ。
発見 — 直感が示した構造
私が並べて見た公開作品は、見た目のモチーフは違えど中心に反復パターンがある点で同じ地層を持っていた。直感で手が動き、短時間で形になった経験が複数あるため、「反復パターンへの美意識」は偶発ではなく持続的な嗜好だと内側で確信した。
短期的摩擦と具体的コスト感
パターンを詰めると作業工数が跳ね上がる。私の概算では精緻な反復細工を入れると制作で追加20時間程度、材料・後処理で約3万円前後の増分が出る可能性が高い(案件仕様による不確実性あり)。加えて、
- 細部の調整は共同制作者との直接調整が必要で、1〜2日の遅延や夜間ミーティングが生じることが多い。
- 薄い突起や細い接合が増えると輸送破損のリスクが高まり、梱包コストと補修対応でさらに時間と経費がかかる。 これらの短期摩擦は、私の精神的負担とチームの関係コストを現実的に悪化させる。
方針 — 軸の言語化と実務上の取捨
私は反復パターンを制作軸として明確にするが、軸を常に全面に出すわけではない。具体的に:
- 短納期・高輸送リスクの案件:省工程で堅牢性を優先(今回はその選択)。
- 個展や長期制作:反復パターンを中心に作品群を設計し、準備期間に工数と梱包を組み込む。
- 軸を使うために、次回から制作指針として「パターンの密度=工数換算表(概算)」を作る。これで判断のスイッチングコストを下げる。
短期的には軸を抑える判断をしたが、それは軸の放棄ではなく、時間とお金、関係の摩擦を最小化するための計画的な温存だ。